めぐるコラム

飲み物は冷たい?常温?熱い?~漢方薬を飲む水の温度のお話~

漢方では、普段から冷たいものを好んで食べたり飲んだりしているかお聞きします。
やはり『冷えは万病の元』で、冷たいものを好む方は身体の不調が多いことが多いのです。
最近では意識して『常温』で飲み物を摂る方が増えているそうです。
夏にエアコンで冷えて、温かい飲み物を求めて自動販売機で探しても『冷たい』ばかりで『温かい』飲み物は今までは見当たりませんでした。
ところが最近では夏でも『常温』・『温かい』飲み物の需要が増えたからか、アサヒ飲料さんから『常温』の入った自販機があるそうです。ここでいう『常温』は20℃だそうです。(ものすごく冷えた飲み物を好む人のために『強冷』もあるそうです。)漢方薬局の立場では『強冷』などもってのほかですが、暑さ真っ盛りの夏にはたまらない美味しさだと思います(笑)
漢方の考え方では『常温』は『冷えている状態』です。人の体温(人肌)はおよそ36~37度なので『人肌』以上の飲み物がおすすめなのです。
お客様にこのお話をしますとほとんどの方が『常温』以上なら冷たい飲み物ではないと思っていたと言われます。
そして、漢方薬を服用される時は『人肌』以上の水で飲んでいただくようにお願いをしています(大体熱めのお湯で飲まれる方が多いようです)。
基本漢方薬は熱いお湯で飲みますが、中には『冷水』で飲むことをお願いする漢方薬があるのです!
身体の冷えを温めたい時に飲む漢方薬は人肌以上の白湯で飲んでいただきます。
身体に炎症などがある方を冷ましたい時には『冷水』で飲んでいただく場合もあります。
こういう事柄が数多くあるので、漢方は面白く、奥深いと思います。