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土用丑の日に思う ~漢方動物性生薬のお話~

7月20日は土用丑の日でした。皆さんは鰻を食べられましたか?
世の中では鰻の稚魚も成魚も漁獲量が激減していることから、土用丑の日に鰻を食べるのはやめよう、の声や、牛丼屋さんやスーパーなどで大量に仕入れて売れず大量廃棄されていることから、鰻を扱うのは専門店に任せた方がいい、という意見などが出てきているそうです。
漢方薬の原料といえば、植物だけと思う方も多いとおもいますが、漢方では動物も薬の原料として使われています。生薬とは、漢方薬の原料となる薬効(薬としての効果を持つ)を持つ天然の植物や動物、菌類、鉱物などのことです。現在使用されているものの多くは植物由来のものですが、動物由来のものの方が薬効が高く早く表れると言われています。
動物性生薬で現在よく使用されているものは
牛黄(ごおう)…牛の胆石のこと。牛黄は牛約1000頭に一頭の割合でしか発見できないため希少価値があります。最近では買い占める人がいることから希少価値が上がり、1gあたりの価格が金より高い、ともいわれています。強心・降圧・解熱・鎮静・肝臓保護などの作用に優れています。
阿膠(あきょう…ロバの皮からつくられた膠(にかわ)のこと。膠は動物の皮や骨を原料として、水とともに加熱抽出したもので、良質なコラーゲンを豊富に含んでいます。いにしえより美と健康をつくる秘薬として王族など高貴な身分の人の間で親しまれてきました。血を補い、肌や髪に潤いを与え、月経トラブルや不妊に効果があります。
亀板(きばん)・べっ甲…クサガメの甲羅を乾燥させたものが亀板。べっ甲はスッポンの甲羅が原料。
解熱・止血・滋養強壮・婦人科系トラブルなどに効果があります。亀板を使った亀ゼリーは美容健康食として老若男女問わず人気です。
鹿角(ろっかく)・鹿茸(ろくじょう)…鹿角のエキスを凝縮したものが鹿角膠(ろっかくきょう)。若い角を乾燥させて作ったのが鹿茸です。原料となる鹿の角や製造法によってかわります。
滋養強壮・疲労回復・胃腸虚弱・止血などに効果があります。

他にも動物性生薬はありますが、一部代表的なもののみの紹介です。
これらはいずれも原料が特殊で数が少ないため高価なものが多いです(それで昔は貴族や王などしか口にできなかったのでしょうね)。
近年漢方薬が見直され、世界中で動物性生薬の原料争奪・買い占めなどにより、原料の高騰が止まらないもののあります(牛黄・麝香)
不当に高騰すると投機となり、本当に必要としている人が飲めなくなってしまいます。
あまりにも値が上がりすぎて、昔のように大金持ちのみの薬とならないといいなと思っています。

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