めぐるコラム

めまいのお話 ~人生初のひどいめまいを経験~

11月になると増加するのがノロウイルスによる感染性胃腸炎です。ノロウイルスにはワクチンや抗ウイルス剤がなく、脱水予防の水分補給などの対症療法が行われます。
先日も大型のイベントで売られたマフィンを食べて体調不良をおこしたり、食べる前から糸を引いている・納豆のような臭いがする・臭い、などの声が出て調べた結果、健康への被害が最も高い「CLASSⅠ(クラス1)」のリコールの対象となりました。腹痛・下痢・嘔吐の症状を訴える人がたくさん出たようです。
「CLASSⅠ」とは『喫食により重篤な健康被害または死亡との原因となり得る可能性が高い食品』とされます。ボツリヌス菌に汚染された容器包装詰食品・フグなど有毒魚と同等の扱いです。
感染症への対策だけでも大変なので、食品くらいは安心して食べられるものを提供してほしいものです。

先日、人生初の『ひどいめまい』を経験しました。
めまいを起こしたのは夕飯を食べはじめてすぐでした。突然ぐるぐるふわふわと目の前がまわりだして、目を開けていられなくなり、しばらくしても治まらないのでその日は夕飯も食べずに寝ました(めまいに効く漢方薬はかろうじて飲みました)。朝起きてもとても調子が悪かったのですが、なんとか薬局での仕事をこなしました。この日のお客様には申し訳なかったのですが、接客がよくなかったかもしれません。
翌日はかなり良くなってはいたのですが、重篤な病気が隠れていたらいけないので、休日に病院で調べてもらいました。
結果は『もともと三半規管が弱いことに加えて疲れなどが引き金となった』ようです。
実際、めまいが起きる前1か月くらいはずっと仕事も休日も目いっぱい忙しく、睡眠時間も足りていなかったと感じます。
『突然』めまいが起きたとはいえ、思い起こせばちょこちょこ小さな不調がありました。
そういう時にほんとうは養生したらいいのでしょうが、なかなかできないものです(お客様には無理せず養生してくださいね、と言っておきながら...)。
もう年齢も年齢ですし、もっと気をつけて生活を送らねばと感じました。

中医学・漢方の考え方では、めまいは余分な水分が滞る『水滞(すいたい)』によって生じます。水分代謝をコントロールする腎機能の衰えが原因されます。『水滞』は、冷えや痛み・血行不良などのトラブルも招き、耳鳴りや難聴も水滞が原因です。
腎を補い強化する『捕腎』の食材を摂取したり、補腎の漢方薬などで改善を考えます。
『補腎』に良いとされる食材は、黒ゴマ・黒米・黒豆・昆布・海苔など『色の黒い食材』と覚えておくと便利です。
冬は腎機能が低下しやすいため、お正月に黒豆をいたたくことは非常に理にかなっているのです。
めまいや耳鳴りでお困りであったり、腎機能の強化を食品以外でお考えの方、めぐる漢方薬局にご相談ください。