めぐるコラム

薬の都 富山県

このところずっと『暑い暑い!』ことを書いてきましたが、ここ3~4日は急に気温が下がって、秋を通り越して冬のように感じられる方が多いようでした。
私は『ようやく過ごしやすくなったな』とホッとするくらいですが、寒さに対応するためかおしゃれなのか、コートやダウン、マフラー姿の人もチラホラ見かけました。
布団も急すぎて対応できないと、夏の薄い掛け布団に毛布をかけて対処しました、とお客様から聞いたり。
インフルエンザも流行っていますし、とにかく気の抜けない日々が続きますね。

先日、富山県に行ってきました。富山は江戸時代から薬産業で栄えた場所で知られています。『富山の薬売り』でもよく知られていますね
以前から気になっていた老舗の薬屋『池田屋安兵衛商店』に行ってみたいと思い立ったのです。
『池田屋安兵衛商店』は富山市の街中にあるので、せっかくだからと路面電車に乗って向かいました。富山県の路面電車はバスのように本数も多く、きちんと『市民の足』として使われているようで、乗降客数もかなり多い印象です。
富山駅から乗って、しばらくしたら目当ての駅です。ごく普通の街中なのでどこにあるのか不安になったらすぐ、道路向かいの目の前にありました!
観光バスも店の前に停まっていて『観光地』なんだと改めて感じました。さすが老舗の薬屋らしい、古いけど立派な店構え。一階は和漢薬の販売や漢方相談のコーナーがあり、観光客らしい人で賑わっています。店の中央には、薬を丸めるのに使われていた木製の機械が置かれていて、作務衣姿の店の人がその機械を使って観光客に丸薬作り体験をさせてくれるのです。うまくいったりいかなかったり、その度に歓声があがります。体験した人には、かつての薬売りのおまけ『紙風船』をあげています。
この丸薬は店の人気の薬【越中反魂丹(えっちゅうはんごんたん)】。食べ過ぎ・飲み過ぎに
効く薬だそうです。
他にも店内は歴史を感じさせる薬も色々置いてありますが、めぐる漢方薬局でも取り扱っている漢方薬もたくさん置いてあります。
店の奥に【漢方相談コーナー】がありました。平日の観光客がいない時などに利用されるのでしょうか。
店の奥に2階への階段があり、薬膳料理のレストランになっていたので行きたかったのですが、予約制でした...。

【池田屋安兵衛商店】を出て少し歩くと、住宅地の中に古民家のような小さい店が。
鳥川あめ店】という飴屋さんです。なんと創業350年以上...。
丸薬のつなぎとして使われた水あめを、今も麦芽とでんぷんだけで作り続けているそうです。試食させてくれたら自然な甘み。早速買い求めました。
薬産業で潤った歴史を少しだけ感じられた今回の富山旅。他にも古い町並みや、絶景などいろいろ富山の魅力ある場所を巡り、美味しい海鮮など名物もいただきました。
とてもよいところだと思いますので、皆様もこのコラムで興味を持っていただけたら1度足を運んではいかがでしょうか。