めぐるコラム

漢方薬と症状とインターネット ~当てはめるのは難しい~

3回目となる緊急事態宣言が4月25日から東京・大阪・京都・兵庫の4都府県を対象に発令されました。
5月11日までの2週間となるそうです。
愛知県はまだですが、時間の問題かもしれません。
東京では飲食店での酒類の提供ができない、繫華街のライトアップをやめるなど効果が?なことが実施されるなど、だんだん対策が迷走してきたように感じます。
予防接種も打った方が良いとは思うけどこわい、というお悩みの話をお客様からもよくお聞きします。
『先生はどう思いますか?』『先生は打ちますか?』というご質問をよくされますが、これに関してもはっきり、キチンとしたお答えができないのがもどかしいです。
接種は予定していますので、接種後の様子は近々にお伝えはできます。

最近、インターネットでご自身の不調症状から『合うと思う漢方薬』を調べられて『これが合うと思うけどどう思いますか?』『この漢方薬が合うと思うので、これをください』という方が時々いらっしゃいます
そんな時『どうしてもこれがいいのでこれをください』という方でなければ、少しお話を聞かせていただきます。その方の『ご体質』『見た目』『症状』『年齢』などから『証』を見極めると、ほとんどが『合うと思う漢方薬』はその方にはちょっと合わないと思われます。
漢方・中医学は西洋医学とは異なる3つの考え方で構成されています。まずは整体観(バランス医学)・弁証論治(オーダーメイド医療)・未病先防(予防医学)です。
漢方・中医学における診断・治療法を示す弁証論治は、病気そのものや局所的な状態のみを見るのではありません。ひとりひとり全身の状態について情報を総合的に収集・総合・分析をして『証』を診断し、これをふまえて治療していくことを指します
ここで『証』とは、病気の症状だけでなく病気の過程における、ある段階の状態を反映しています。観察や問診により、中医学の臨床経験に基づいて分析し『証』を決定するのです。
その証に合った治療法を選択し、決定して治療の方向を決めます。一見同じ症状でも、人それぞれに処方される薬が違うことは一般的なことです。
ひとりひとりのご体質・症状に合った『オーダーメイド医療』を行うのが中医学です。
めぐる漢方薬局では中医学の考え方のもとで漢方薬などを処方させていただいております。
ですから『インターネットなどで調べた合うと思う漢方薬』とは違う薬をおすすめすることがほとんどです。やはり話をお聞きした以上『違う』と思われる漢方薬をそのままお渡しすることは良くないと思うのです。
めぐる漢方薬局は上記のような考え方でやってきております。どうぞご了承ください。