めぐるコラム

菌と共生 ~抗菌・消毒だけでは...~

新型コロナウイルスに罹る人がまた東京をはじめ、増えてきました。GoToキャンペーンなども思うように進められず、なかなか世の中が回っていかない感じです。
相変わらず雨も続き、災害も大変です。そのようなことと比較したら小さな問題かもしれませんが…湿気が多くて様々な不調が起きています。
めぐる漢方薬局でも、漢方薬をお客様に合わせて分包してお出しすることが多いのですが、今までは考えられないほど湿気に悩まされています。エキス剤が湿気で機械に張り付いてしまい、機械が止まってしまったり、丸剤が飛んで数がおかしく分包されてしまったり、お客様にお渡ししたエキス剤が『固まってしまいました』とご報告があったりします(もちろん乾燥剤も入れてお渡ししていますが)。
エアコンで除湿はもちろんしていますが、やはりコロナウイルス対策の影響は大きいと気付きました。
雨の日にエアコンで除湿をかけながら、窓やドアを開けて、次亜塩素酸水を噴霧しながらサーキュレーターを回しているのです!
以前なら考えられないような『除湿なのか加湿なのかわからない』状態です。
コロナウイルス対策なので仕方がないのですが、弊害はたくさん出てきています

コロナウイルスに限らず梅雨から夏にかけては菌が繫殖しやすいので、食べ物の扱いにも気を付けて
なくてはなりません。ですが菌を退治するのではなく、悪い菌の働きを抑えて上手に共生していくことも考えたいと思います。
防腐や殺菌効果のある食材の代表は梅干しです。梅干しはO-157も死滅させるほどの強い殺菌力を持っているといわれます(最近スーパーで見かける減塩や消費期限の短いものはだめです)。
他には辛みのある生姜やねぎ、大根やニラ、紫蘇(シソ)などにも殺菌防腐作用があります。腸内で腐敗しやすいたんぱく質を摂るときにはこうした食材も併せて摂りたいものです。
とかく何でも抗菌・消毒が主流になっていますが、そもそも菌は人間にとってなくてはならない存在です。
からだの中も菌がたくさんいるほうが免疫の働きも活性化します。もちろん新型コロナウイルスなどは最も今は避けたい菌なので抗菌・消毒ばかりになってしまうことは仕方がないのですが、腸活から考えると悩ましい問題です。なにが正解かわからないので、手探りで前に進んでいくしかないのでしょうね。